エンマコオロギの鳴き声が全く聞こえなくなった外の野原は静寂に包まれていますが、ウチでは鳴き方が上達したエンマコオロギがひっきりなしに鳴き続けています。
※動画中のモデルはメスです
2023年10月21日
2023年10月20日
後期高齢のエンマコオロギ
2023年10月16日
エンマコオロギの産卵を確認
2023年10月12日
カイロで暖をとるコオロギ
2023年10月06日
エンマコオロギに産卵床設置
交尾はまだ確認されていませんが、左側に産卵床を2個設置しました。
材料は、ふるいがけしたピートモスとふるいがけした黒土を7:3で混ぜ、手でギュッとしぼって水がわずかに滴り落ちるくらいに水分を含ませました。
マットの飛び散りを防ぐために鉢底網をかぶせたり砂を混ぜたりする方法もありますが、今回はどちらも不採用。
さっそくメス個体が偵察に来てました。この個体は左の翅が少し欠けているのが目印で、全12匹の中で最も体が大きくてメス個体の中では最も腹部が膨らんでいます。
メスは産卵床に来ると、マットを口に含んだり掘ったりして水分量や深さを確認します。この時にマットが飛び散ったりするので、砂や鉢底網で防いだりすることがあります。ただ、鉢底網を設置するとメス個体がマットの水分量を確認できなくなるので、そこが問題なわけです。
産卵床の側面に鉢底網を置いて登れるようにしています。今回は産卵床で飼育ケース内の端を通行止めにしたわけですが、端まで鉢底網を伸ばすとどの個体も登ってしまい、産卵床が日常的な通路になってしまいます。そうなるとメス個体も落ち着いて産卵できないばかりか、マットの汚れも増してしまいます。そんなわけで、鉢底網は端まで伸ばしませんでした。
産卵床を設置してからしばらく観察していましたが、この行き止まりに来た個体はしばらく登ろうとがんばりますが、やがてあきらめてUターンしていきます。産気づいたメス個体は湿ったマットの匂いも敏感に感じ、ネットを登っていくと思います。
今回飼育しているエンマコオロギは個体同士が通常よりもおとなしく、出会い頭で会っても立ち止まって前脚で相手の頭を撫でたりしていますw
オス同士も噛み合うほどの激しいけんかは無く、鳴き合いで負けた方は素直に立ち去っている状態。
エンマコオロギ飼育は何度かやっていますが、今回のような状況は初めてで少し不思議に思ってます。
2023年10月01日
【動画】枝豆を食べるエンマコオロギ
2023年09月25日
エンマコオロギの引っ越し
2023年09月23日
エンマコオロギの飼育環境整備
現在飼育中のエンマコオロギも12匹全数が成虫となり、今後は交尾&産卵のターンに入ります。
エンマコオロギは過去に何度か累代飼育をしたことがあるので、その時同様に丁寧に飼っていきたいと思う次第。
まずは、12匹という個体数では今の飼育ケースは狭いので、より大きな飼育ケースに引っ越すための準備を開始しました。
現在の飼育ケースに敷いている砂はいわゆる化粧砂のような砂で、粒子の大きさが比較的均一です。しかし、この均一ということには欠点があり、まず常にさらさらなのであります。さらさらということは地面に力を加えればへこむような状況で、体が小さくて体重も軽かった幼虫時代は問題なかったのですが、体が大きくなった成虫だと歩いたりジャンプしたりする際にふんばりが効かないことにつながります。ふんばりが効かないということは動くための体力をより消費することにつながり、ストレスがたまるばかりか寿命まで縮まりかねません。何より、居心地の良い環境を提供するという飼育の基本を無視することになり、これは大問題なわけです。
そんなわけで、現在準備中の飼育ケースには粒子の大きさが均一でない砂を用います。さらに、細かい活性炭とゼオライトを混ぜて消臭効果を狙います。
飼育ケースはけっこう静電気を保持しやすく、細かい粒子が内壁にくっつくことがあるので、砂は一度流水で洗って泥状粉末を洗い流して乾燥させたものを使います。ゼオライトもにごりが消えるまで流水で洗いました。
左上が砂、右上が砂と活性炭とゼオライト、下が全部混ぜたものです。大きな粒子の間に小さな粒子が入った土質になるので、コオロギくらいの体重ではへこまなくなります。
どれをどのように配置していくのか、これに悩む快感も飼育の醍醐味。非常に楽しい時間になるので、時間を忘れて夜中までやりましたw
産卵から老いた個体の歩行まで考えなければならないので、今後も細かな変更箇所が数回出てきます。それを可能にするような余地を考慮して配置します。なので、かなりの回数のシミュレーションが脳内で行われます。
とりあえず、今回の1次配置が完成。老いた個体が暮らす最終環境では、かなりバリアフリーのケース内になる予定。
毎度のことながら、今回考慮した点は以下のとおり。
・左側を産む領域とし、右側を食べる領域とした。これはにおいで様々なことを把握して判断する生き物なので、においの混在を避けた結果。
・中途半端な隙間は作らず、開けるか塞ぐかにした。基本的に歩ける隙間を確保しつつ、塞ぐところは塞ぎました。それでも隣接する部材を使って迂回することはできますが、老いてくるとそれができなくなるので無理な歩行はあきらめてもらってUターンすることを選ばせます。
今まではケース内の外周は1匹が通れる幅の通路を設けていましたが、今回は産卵床と水飲み場の台で2か所をふさぎました。台をよじ登ったり木炭を介して先へは進むことはできます。エサ皿や野菜皿なども相互に離してあります。
中央にあるのはラップの芯を切って積み上げたもの。産卵期は神経質にもなるので、隠れる場所も少しですが用意しました。
左の透明な四角いケースが産卵床になる予定の容器ですが、交尾を確認するまでは一度撤去します。
産卵床の容器はプラスチックなので、手前や右側からも登れるように鉢底ネットを側面に配置。産卵床は産卵頻度に合わせて数回入れ替えるので、ネットは容器に固定せずに置くだけのスタイルにしました。金属製の重い足に固定しているので、よっぽど強い力で蹴らない限りは動きません。
産卵床には木炭を介して入る経路もありますが、ここも隙間を埋めて入りやすくする予定。
成虫になったオスは現在きれいな声で鳴けるようになっていますが、交尾はまだ確認できていません。このあたりもよく観察しつつ、適期に産卵床を設置したいと思う次第。
余談というか重要なポイントでもあるのですが、エンマコオロギの飼育環境は基本的に乾燥環境にします。ここがスズムシと大きく違うところです。乾燥環境では細菌も繁殖せずに最小限の匂いになって飼育人にとっても好都合です。その代わり、水はいつでも楽に飲めるようにします。乾燥環境では湿った床材の産卵床の匂いもわかりやすくなるので、メス個体にとっても産卵床を見つけやすくなります。ここの境目があやふやだと水飲み場に産卵されることもありますw
まあ、乾湿であれ通路であれ、メリハリをつけるところがエンマコオロギの飼育では重要だと思っています。
もちろん、商品としての飼育や爬虫類などのエサとしての飼育の場合は、飼育環境も大きく違ってくることは言うまでもありません。目的に合った飼育環境や飼育方法は、それぞれに最適なものがあります。自分はペットとしての飼育なので、観賞の要素が比較的強めになっています。なので、隠れる場所があまりありません。コオロギさんごめんなさいw