
今までにも何度か実施したことがありますが、オオカマキリが穏やかに生きてくれるように飼育スタイルを切り替えます。ちょうど、人間馴れしていない野良猫を家猫にするような工程と似ています。
まずは、飼育ケースの置き場を室内に変更。ここから " 慣らし " が始まります。
室内で暮らしていくオオカマキリは、これから次のような環境の変化を経験していきます。
夜でも明るい(照明)、気温や湿度が安定している(エアコン)、においが変わる(食事)、大きな影がいつも動いている(人間)、音が聞こえる(テレビ)、大きなものが動いている(テレビ)、振動がある(歩行)など。
そして、これらのものが日常であり、危害が無いことを学ばせます。
さらに、食べ物も「マグロ、鶏ササミ肉、かまぼこ、小魚、小エビ、ヨーグルトなど」に変わります。(可能な限り生餌は与えます)

初日の今日は、水分補給の意味もあるのでヨーグルトをあげました。

まだ食べ方が下手なので、カマでつかむことがあります。そのカマについたヨーグルトを食べています。

「目の前の黒い影が食べ物を持ってくる」ことを何度も経験していくうちに、警戒心も薄れて上手に食べることができるようになっていきます。
これから、いろんな代替食にも慣れていかなければなりません。好き嫌いもあるはずなので、そのあたりも見ていきます。
一度は消えかけた命でしたが、今は完全に回復しました。寒くなった今の季節に外に放せば、どうなるかが目に見えています。それも自然といえば自然なのですが、この個体においては生きたいだけ生きさせてあげたいと思った次第。
人間の住処である建物の玄関先まで来て、虫の息で這いつくばっていたオオカマキリ。勝手な思いかもしれませんが、もしも何かを求めてやってきたのであれば、それを与えたいと思ったわけです。